悩みが尽きないんだけど、どうすれば解決できるかしら?
まず、頭の中をすべて書き出してみることです。
言葉にするだけでもスッキリしますが、解決策を考えるステップに移ることができます。
この記事では、『言語化』を活用して悩みを解決する方法を紹介します。悩みの解決は、人生のコントロールにもつながる有用な手段です。
人気書籍の『言語化の魔力(樺沢紫苑 著)』、『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』を参考に、具体的な方法を図解にまとめました。
分厚い書籍なので、エッセンスを抜き出して具体的な方法にまとめています。
書き出すことで問題の半分は解決する
あなたはいつも悩みを抱えていませんか?
しかも、同じ悩みを何日も考え続けていませんか?
その悩みを解決する方法は、「言葉にして書き出すこと」です。
「そんな簡単に解決するわけないでしょ」と思われるかもしれませんが、書き出すことで問題の半分は解決したようなものです。
ちなみに、「書き出す」とは「頭の中の考えや悩み」をそのまま言葉にして書き出すだけで、解決法は同時に考える必要はありません。特別なスキルは必要ありません。
書き出すことで頭がスッキリし、悩みが明確になり、解決策を考えるステップに移ることができます。
- 頭の中の悩みを言葉にして書き出す
- 考えていることをそのまま言葉にするだけで、特別なスキルは必要ない
言語化の効用
言語化にはたくさんの効用があります。
実際に悩みを書き出してみると、「悩みを書き出すのは難しい、3つくらい書き出したら手が止まってしまう」と感じることがあると思います。
それは書き出す能力の問題ではなく、実際はその程度の悩みしかなかったということです。しかも、何日も悩み続けるほどの悩みでもなかったということもよくあります。
他にも言語化の効用として、自分の考えや悩みを客観的に捉えることができる、考えていたことを忘れない、あとで見直したり過去を振り返ることができるというメリットがあります。
- 悩みを書き出すと、悩みの数、内容が明確になる
- 書き出した悩みを客観的に捉えることで、冷静に解決策を考えられる
- 書き出すことで忘れない、あとで見直せる、過去の自分を振り返ることができる
悩みにはコントロールできること、コントロールできないことがある
次のステップでは、書き出した悩みを「あなたがコントロールできること」と「コントロールできないこと」に分類します。
よくある悩みとして、過去の過ち、将来の不安があります。しかし、これはどんなに優秀な人でもコントロールできません。
また、他人の考えや行動をコントロールできると思うこともよくある勘違いです。
つまり、あなたがコントロールできるのは、現在のあなたの考えや行動なのです。
スティーブン・R・コヴィーは『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』の中で、「影響の輪(自分がコントロールできること)」と「関心の輪(自分がコントロールできないこと)」という2つの輪で表現しています。
コントロールできることに集中する
悩みを解決するためには、「コントロールできること」に集中することです。
例えば、過去や将来に関する悩みはコントロールできず、現在(今)の悩みはコントロールできます。
他人の考えや行動はコントロールできず、自分の考えや行動はコントロールできます。
コントロールできないことを悩み続けても解決できない
では、コントロールできない悩みはどうすればよいか?
一番簡単な解決方法は、「あきらめる」です。
「おいおい、解決になってないじゃないか!」と思われるかもしれませんが、過去の行動や過ちを解決することは人間には無理です。そんなことに悩み続けること自体がムダ、疲弊につながっている理解してください。
そうはいっても、簡単に考え方を変える、忘れることができないことはできないでしょう。
そこで、もう一つの解決方法は、「発想を転換して自分がコントロールできることに置き換える」です。
他人に関する悩みは、自分の行動に変換することで解決する
例を示しましょう。
あなたの子供が高校を中退して役者を目指すと宣言したとしましょう。
あなたは「せっかく入学した学校をやめるなんてもったいない、学歴がないと将来苦労する」と思うかもしれません。
しかし、あなたの子供はあなたの言うことを聞くとは限りません。
なぜなら、あなたの子供は別人格の他人なので、あなたのコントロールの範囲外だからです。
あなたにコントロールできることは、あなたの行動です。
学歴がないと具体的にどのように困るかを調べて子供に伝える、役者になるためのサポートをする、役者になれなかった時の備えをしておく、などです。
くれぐれも忘れてはいけないことは、最終的な決断、その責任を背負うことは子供にしかできないということです。
過去・未来に関する悩みは、現在(今)の行動に変換することで解決する
「あの時、こうしていればよかった」という経験は誰でもあると思います。
しかし、その後の行動で2種類の人に分けられます。
1つ目は、ずっと後悔を続ける人。
「なぜ、あんな選択をしたんだろう、こうすべきだった」と同じ後悔を繰り返します。過去は変えられないので、永遠に解決しないのです。
もう1つは、過去は変えられないと理解して受け入れる人。
その上で過去の過ちを反省し、同じ過ちをしないように学びます。
お分かりだと思いますが、目指すべきは2番目の人です。
コントロールできることに変換するコツは、悩みの軸を見極めること
ここまで、悩みの種類に応じて「軸」を設定してきました。
他人に関する悩みなら、自分軸(他人・自分)で考える。
過去や未来の悩みなら、時間軸(過去・現在・未来)で考える。
設定した軸に沿って、自分がコントロールできる行動に変換する方法を学びました。
この方法は、いろいろな悩みに応用できます。
例えば、健康のことで悩んでいるなら、健康軸(健康・行動や食事)で考える。
現在の健康状態はこれまでの運動・食事・節制の結果であり、直接的にコントロールすることはできません。
そのため、すでに損なった健康を思い悩むのではなく、改善や将来の健康のための行動に注力すべきです。
別の例として、自然災害の悩みがあります。
地震や落雷は人間にはコントロールができません。
自然軸(自然・人工)で考えて、自然と対極にある人工、つまりわれわれ人間がコントロールできる防災活動や避難場所の確認に注力するべきです。
- 書き出した悩みを「あなたがコントロールできること」と「コントロールできないこと」に分類する
- コントロールできることに集中する
- コントロールできないことはあきらめる、もしくはコントロールできることに変換する
- 悩みの種類の応じて軸を設定し、コントロールできない悩みは軸の対極の行動に変換する
言語化の方法まとめ
言語化を使った悩み解決の方法についてまとめます。
頭の中の悩みを全て書き出し、手順に沿って解決につながる行動に移せば自ずと悩みは解決するはずです。
悩みを解決しても、次から次へと新たな悩みは発生します。しかし、「言語化による悩みの解決方法」を身につければ身につければムダに恐れる必要がなくなります。
言語化により、あなたが人生をコントロールできるようになることを応援します。
最後に、参考になる書籍を紹介しておきます。